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光(日照)の性質 しかし、ことはそう簡単ではなく、例えば光(日照)というものを考えても、それには3つの側面があります。文字通りの光、すなわち採光という面、それから熱取得という面、そして少し視点は違いますが、眺望(光が入る=ものが見える)という面ですね。 「明るい家がいいな!」とは誰もが思うところですが、太陽光は同時に熱を運んできますので、いつも直射日光があればよいわけでもありません。夏の暑い日差しは遮りたいが、冬の日差しは取り込みたい、ということですね。日本人がこの問題に対して出した解答が、『軒』や『庇』という装置です。時代が変わっても、夏の太陽が高い位置で、冬には低い位置で運行する限りその効果は変わりません。大きな開口部と組み合わせて、水平方向の眺望を充分に確保しながら夏は陰をつくり、冬には陽だまりを得る。これはまさに、優れた「機能のデザイン」ですね。
ただ、その建物に自然な光(日照)が確保できるかどうかは周囲の環境に大きく左右され、住宅密集地では充分な採光も難しいような土地が少なくありません。しかし、そんな場合にこそ間取りや採光方法についての工夫が必要になるわけですから、基本的な光の動きや性質をきちんと知っておかなければ、適切な計画ができません。例えば、北側にしか採光面が取れないからといって南側の屋根に大きな天窓を付けたりすれば、夏場は暑くてどうしようもなくなりますね。北側の窓といっても直射日光が入らないというだけで、照度を得るための採光は充分可能ですから、それを生かしつつそれに加えてどのように光や熱を取り込むのか、そのようなことを検討する際に、時季や時刻による光(日照)の性質を理解することは不可欠といえます。 『時』と『場合』を考え抜く
世界にひとつしかないこの敷地、そこに外界が及ぼす影響について、さまざまな『時』と『場合』とを想定して考え抜くこと。それが『風土を活かす』家づくりに他なりません。
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